銀の弾丸はある 人月の神話をきちんと読んだことありますか?

人月の神話―狼人間を撃つ銀の弾はない (Professional Computing Series)

人月の神話―狼人間を撃つ銀の弾はない (Professional Computing Series)

読みました。
新装版ですら20年前の本のようです。
アジャイルマニフェストの原型が見えたりとなかなか面白いです。

銀の弾丸はない?

ソフトウェア開発者であれば誰もが聞いたことがあるこの言葉。
一つの章が割かれていました。

実際に銀の弾丸はないと書かれているのですが、それは新装版ではないもののお話。
新装版では銀の弾丸になりうるものはあると読み解けました。

銀の弾丸とは?

この本を読んでいて、そもそも銀の弾丸はなにかという疑問に当たりました。
銀の弾丸は、全ての問題に通用する万能な解決策という形で、皮肉的な表現となることが多いのですが、
人月の神話からは"狼男には効くもの"という印象を受けました。
逆に言えば狼男にしか効かないもの?
日本のお化けには銀の弾丸は効かない気がする。

普遍的な解決策はないけれども、劇的に効く解決策はある

例えば、DSLとかジェネレーティブプログラミングとか超高速開発とか。
ある特定の分野に特化することでそれ以外の分野への対応能力は失うが、良いソフトウェアを作るための土台として利用ができ、その現場のみの銀の弾丸は作れるのではないでしょうか。
特効薬は特定の病気にのみ作用し、万能薬ではないということでしょう。

解決策はソフトウェア開発技法だけではない

エンタープライズという言葉があります。エンタープライズを行っている会社は関係各部署との調整が多いという文化があるため、開発速度が落ちることがよくあります。
twitter/facebook/google/amazon等、超高速にデプロイを繰り返しながらも安定した基盤となっている企業もある中、エンタープライズだからというのはただの言い訳になって久しいのですが、関係各部署との調整を減らすことができればそれが銀の弾丸になるのではないでしょうか。

まとめ

30年前の初版の内容を元に話をしてもしょうがないので、せめて20年前の新装版の内容を元に話をしませんか。