Java EE 7徹底入門を読んだ(jBatch)

アンケートとったら次はjBatchを読めという話になったので、今日はjBatchです。

jBatch自体はJava EE 7から新しく増えた仕様で、現時点ではアプリケーションサーバーでjBatch自体の実装は行われていますが、jBatchを開発するツール類はまったくというほど整備されていません。
かつて何かが通った道と同じようにclassを定義してそれらをxmlで組み合わせて使用するという祖結合にしたいんだろうなぁというのはわかるけれども、実際にはデータ形式をそれぞれのjobで併せて使用しないといけないので、javaの型の恩恵を得られない形式となっており、単純に筋が悪い。これは流行らないなぁという事がみんなわかっているのでしょうか。

書籍になるということ

個人的に書籍にするというのは非常に労力がかかることで、お金を取る分の品質が求められると思っています。
本の内容の整合性をとるために編集者がいたり、内容の正当性を検証するために査読者がいたりするわけです。

そこらへんがうまくまわっていないのか、結構気になる箇所が。

表現が冗長だったり、他の章で説明されているのだろうなぁと思って端折った内容が実は新出で、説明のないまま機能が使われていたりとか。

そういう意味で、この章は初心者には優しくないなぁと思いました。

技術的な話

jBatch自体到底流行るとは思えない技術なので、まともな日本語資料としてのレアさがあると思っています。
そういう意味で、リファレンス的にはあっても良い気はする。知っている人からすれば問題ない。

突っ込みを入れるなら、jobのxmlのroot要素は以下のように書くのがいいのではないかと思いました。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<job id="job"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:schemaLocation="http://xmlns.jcp.org/xml/ns/javaee
http://www.oracle.com/webfolder/technetwork/jsc/xml/ns/javaee/jobXML_1_0.xsd"
xmlns="http://xmlns.jcp.org/xml/ns/javaee" version="1.0"
>

スキーマをしっかり書くことでエディタのサポートによる恩恵を受けることが出来ます。


なお、jBatchがまったくわからなくてとりあえず触ってみたいという人はJava Day Tokyo 2015にてjBatchのハンズオンが行われましたのでそちらを参照するのが良いかと思います。*1

http://www.oracle.com/technetwork/jp/ondemand/online2015-javaday-2511676-ja.html#anc_05
http://www.oracle.co.jp/jdt2015/pdf/9-1.pdf

*1:私も補助講師として参加させていただきました。