日本のエンジニアの採用面接は不思議だと思う

あまり技術力もない、口も下手で、日々のシステム開発を大きな不具合がないように先回りをしながら大きな苦難の無いように仕事をしているプログラマーよりのエンジニアによる感想です。

何回か転職をしてきて、エンジニアの採用面接は非常に不思議だと思うようになってきました。

その思いを完成させてくれたのはJunichiItoさんによる

このたびソニックガーデンの7人目のメンバーになりました

でした。

自分が不思議と思ったことを5つほど挙げたいと思います。

システム開発の判らない人が評価をするのですか?

最初に不思議に思ったのは面接を人事の方がすることが多いことでした。
システム開発をしたことがない、することのない人が面接官をして、
エンジニアが自分がどれだけ優れているのかを面接でお話をする。

エンジニア同士ですら、昨今の技術は多岐にわたっており、自分の専門としていない分野に関しては評価ができないような状態になっています。
それで本当にエンジニアを評価できるのかが非常に疑問です。

失敗が出来ない

面接は複数回行われますが、それぞれでジャッジされることになるので、一回たりとも失敗ができません。
たまたま重ねて何回も成功できるという、運の要素の試験も兼ねているのでしょうか?

本当に勉強会やブログで情報発信をしている人がほしいの?

稚拙ながら私はブログを書いています。また、勉強会でも多少の情報発信をしたことがあります。
多くの企業の求人情報では、勉強会やブログ等で情報発信をしているような人がほしいというようなことが書かれています。
しかしながら、面接でそのようなことが話題に上がることはあまりありません。
本当にそういった人が必要ならば話題にするべきではないでしょうか。

本当にその技術セットは必要ですか?

求人情報で稀に10〜20もの技術の名前(ex.html5, JavaScript, Java, PHP, C#, CSS・・・・・)が載っており、それぞれに精通した人というような募集がされているのを見ることがあります。
自分自身の経験では、実はある程度の技術は(実用レベルではあるものの)精通していないものも多く、実際に使う時は調べながらということが多いと思っています。
実際問題、10〜20も技術に精通できることは凡人には難しく、一種の天才か、もしくは技術に精通していると勘違いしている人だけになると思います。天才なんてほとんどいないので、多くの勘違いしている人を寄せ集めているだけにはならないでしょうか?

面接で武勇伝を喋れる人が欲しいの?

自分自身がそれっぽい武勇伝が無いからかもしれませんが、面接時に多く聞かれる質問のうち不思議だと思える質問があります。
それは、
「今まで一番困難であったことと、それをどのようにして解決したか」
です。
なぜ不思議に思うかというと、なぜ困難があることを前提とするのかということ。
自分は困難なんて起こしてしまった時点で負けだと思っています。
戦略ゲームが好きなので、戦争に例えさせてもらうと、以下の2つのような比較ができるでしょうか。

  1. 敵は強大であったが、補給をしっかりとし、敵を事前に2つに分断することが出来たため、たやすく各個撃破を出来た。
  2. 敵は強大であり、補給も薄かった。総力戦を挑み苦難であったが、多大な犠牲を払いながら撃破を出来た。

自分では上のほうが評価されるべきだと思っていますが、日本人的な感覚では下のほうが評価されると思っています。
最後は根性論でどうにかすべきというのが良いのでしょうか?

自分がほんとうにあるべきと思うエンジニア像

自分自身はエンジニアは忍者のようであるべきだと思っています。
特に存在感はないけれども、居ることによって非常に多くの利益をもたらすような。
システムの開発時には厳しい納期だったとしてもそれを感じさせることなく、残業なども最小限で簡単な開発であったと思わせるように。
システムを運用する上では大きな障害を起こすことはなく、問題なく日々運用できるように。
多分そのような場合は面接で何も語れないのだと思います。
自分がいなかった場合にどうなるかというのは比較ができません。

面接は相互に十分な情報を交換するべきでは?

面接する側にとってどんな人がほしいのか、面接される側にどのようなスキルがあるか、
それぞれお話するのは1回、1時間程度では短いと思います。

同じ人が何回か会い、前回疑問に思ったことを何回も話し合うことで少しでも相互理解が出来るのではないでしょうか。
書類一枚だけで相手のことを十分に知れてると思うのはおかしいです。