基礎からのWebアプリケーション開発入門がなかなかよさそう。
もらったわけではないですが、買ったので。
Webサーバを作りながら学ぶ 基礎からのWebアプリケーション開発入門 (Software Design plus)
- 作者: 前橋和弥
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2016/06/07
- メディア: 大型本
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これはServlet APIを動かす側、つまり、Servletコンテナを実装してみようという本です。
JavaでWebアプリケーションを実装していると、TomcatやGlassFish等、すでにあるリッチなAPIを使用した開発のみを行いますが、
HTTPをラップしているだけなので、HTTPを知らないとよく判らない不具合にあたることがあります。
java.lang.IllegalStateException: レスポンスをコミットした後でセッションを作成できません
というメッセージとかよく見たことがあるのではないでしょうか?
このエラー自体はServletコンテナがresponseのヘッダーに書き込むべきセッションが存在するという情報を、すでにresponseのヘッダーを書き出した後だと書けないことによって生じるエラーです。
HTTPがどういったものかを知っていれば、ああ、なるほど、と思うのですが、HTTPがどういったものかを知らない人は何のことかさっぱり判らないと思います。
そういった人にとってすごい良い本です。
HTTPがどういった形で通信されているかからMIME encodingの仕様まできちんと実装してくれているので、普段あまり目にすることがないHTTPの生の通信を意識する機会を与えてくれます。
このような本のため、Webアプリを作りたいだけという人には向かないのですが、JSFやSpring等の勉強はすでに行っており、その先をきちんと理解したい人にはお勧めです。
名前的にとりあえずJavaでウェブアプリケーションを作ってみたいみたいな人を狩ることになってしまっているので、それは残念。