システムアーキテクト・オフライン
鳥小屋のような狭いスペースに並べられた作業用PCと重厚な入室手続きに守られたサーバー群。
それがこのデータセンターの全てだ。
エントリークラスの酔狂なSEが結合テストサーバーの時間待ちで数えたところ、セグメント内で使われているIPアドレスの数はおよそ百。それが百セグメントにもわたるというのだから混沌としたネットワークは想像を絶する。総データ量などとても推し量ることができない。
内部には幾つかの本番サーバーと、多くのステージング環境や結合テスト環境、ドメインサーバーや就業管理システムまでが存在する。サーバールームに至る出入口は一つのみ、その全てで警備員がいるため普段の入室は出来ないが、一度申請が通ってしまえばある程度自由に出入りができる。
そのようにしてこのプロジェクトは、二年の長きに渡ってゆっくりと続けられてきた。現在の進捗は74%。
データセンターは閉鎖環境。約一万ものエンジニアが投入されて回り続けるプロジェクト。またの名を――
<システムアーキテクト・オフライン>
凄まじいスピードで説明される苛烈な仕様変更を、俺は笑顔で受け止め、弾き返した。
巨大な腹を持った<利里部長>の意見は、感覚だけで話しており、理論的な意見は少ない。そのため、資料作成に時間を使わなくても先読みだけ当たれば笑顔だけでしのぐことが可能だ。
無論、読みが外れれば、簡単なリファクタリングなど物ともしないダメージを受けて徹夜での修正を行うことになる。だが〜〜〜〜
誰もが憧れる大企業にインターンで気に入ったけれども、実際に入ってみたら閉鎖環境でのプロジェクトに投入されて一人、また一人と脱落していく中どうにかプロジェクトを遂行するというお話をソードアート・オンラインをパクってインスパイアして書こうと思ったけど、難しいですね。
ここまで考えたので誰か続きよろしくお願いします!
ソードアート・オンライン面白いですね。アクセル・ワールドも併せてお勧めです。
なお、タイトルはシステムエンジニア・オフラインにしたかったけど、そうなるとSEOになるので諦めました。
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